「つ、ついに生徒会メンバーは俺しか居なく…!!
てかこの流れだと、俺も会長じゃなくなるかも?
……え、ちょ、困るっ!」


生徒会長になるってゆうのは、すっごい内申点上がるんだぞ!
せっかくなれたのに、なにが悲しくて2ヶ月ちょっとでやめなければならないんだ!
あ、今俺、ちょっとイやな奴だった?


「しゅーんっ!見ててくれたかぁ?俺のナイスなモデルっぷりを!
しかもあの投票数、俺ダントツ!やっぱ俺すげぇ」

「自分で言うな、自分で。確かにすごかったけど、自分で言ったら残念すぎるぞ?」

「分かってないなぁ。俺のモデル雑誌の中での担当は【俺様】だぞ?ま、素なんだけど。
キャラ崩れはスキャンダルの格好の餌食だぞ?
俺はすごいし。ホントの事だし」



舞台から降りてきた滝夜のすっばらしい自慢を聞きながら(自慢してるのに、その通りすぎるから悔しい)俺は自分の出番を待つ。
出来れば中止になんてならないかなぁって思ってたりなかったり…


だって生徒会ってめっちゃ楽しいんぜ?楽だし。
他にもたっくさん理由あるけど、俺は全部ひっくるめて生徒会が好きなんだよね。
だから会長はやめたくないし、滝夜も居るし栗原さんだって居ると面白いだろうし、うん、やめたくないなぁ。


「瞬サン瞬サン。独り言を楽しんでる最中に悪いですがそろそろ出番デスヨ?」

いつの間にか下を向いていた俺の顔を覗き込むように見る滝夜。
その目がなにやら哀れな物を見るような目で、非常にいたたまれない。
どうやらまーた俺は独り言を言っていたらしい。アウチ。やっちまったんだぜぃ。


なんて反省してると滝夜がいきなり髪の毛を引っ張って顔を上に向けた(い、痛い)


「この俺が応援してやるんだからな、絶対勝ってこいよ」


にっこにこの笑顔で感動的なセリフを吐いてくれました。


…イケメンで俺様(悪く言うとナルシスト)でいい奴とか、どんだけ良いキャラ持ってんのよ。
嫉妬するぞ。
そんなイケメン様に背中を押されて舞台に向かった。



向かったはいいが、舞台上に俺1人。すごい注目の的。
最近はよく注目されますね、和泉サン。平々凡々男子なのにね!


「…あの、相手は?」

舞台袖の先生に聞くと、いそいでマイクで立候補者を呼び出した。
すると、近くのその立候補者のクラスメイトと思われる女子が「ミホ、今日休みです」と言った。

「ということで、この対決を引き伸ばしにすることも出来ないのでミホさんには残念ですが、瞬君に続けてもらいます」


「……え、まじ?」





第四回戦
現会長vs会長立候補者

立候補者の欠席により、
現会長、和泉 瞬の勝ち