「グスン…せ、せっかく仲良くなったのに…!
俺、そんなに誰とでも仲良くなれるわけじゃないから、結構大切な友達だったのに!
うぅ…たとえショウタ君が生徒会メンバーじゃなくなっても、俺は友達だと思ってるよ。これからも頑張ってください……あぁ、泣ける。

あ、俺が感傷に耽ってても時は待ってくれないようです。
第二回戦の現書記vs書記立候補者の戦いが始まるようです」



再び舞台上に目を向けると、ガチガチに緊張した現書記2人を発見した。
その2人の隣で、これまたさっきのリアルホラー君とは違ったオーラを放ってる栗原さんも発見した。
栗原さんまじ怖いっす。目ヂカラぱないっす。眉間のしわが怖いっす!


ほぉら、栗原さんの真隣の現書記さんのミヤノさんなんか今にも泣きそうになっちゃってるじゃない。
ミヤノさんも大人しい人だからなぁ…。
もう少し仲良くなりたかったなぁ……。相手が栗原さんだと、プレッシャーで実力出せないと思うんだよね。
字は凄い上手なんだけど、お隣サンの威力がね。うん。

あれ、とゆことは書記は栗原さんになるのか?
え、栗原さんが生徒会メンバー?
……うわぁああああああ!!それは大変じゃないかっ!
あんな怖い人が来たら、生徒会室に笑いが失くなってしまうんだぜぃ!
もう怖い人はいらないでっす!既にリアルホラー君が担当してます!!


俺の悲痛な心の叫びは聞こえてないであろう、現書記さん達。
倒れるんじゃないか?ってぐらい集中力で紙に絵を描いてると思われる。


この審査基準は、字の上手さと文字の配列と、急遽追加された絵の上手さ。
月1でクラスに1枚配られる生徒会新聞という広告のようなもの。それは全て書記の手書き。
イコール絵も描くことになるのだ。(スペースが余ってたらだけど)


だが現書記さん達、絵心が全くないのである。

以前、絵を描いてもらったことがあるけど、うん、酷かった。
お題は猫だったはずなのに、ミヤノさんは足が短くて首の長い不思議生物を描いてた。
もう1人のヤナギダ君は、なんてゆうか…黄色くて赤いほっぺの耳の長いモンスター的なのを描くてた。ぶっちゃけそれにも似てなかった。変色したうさぎみたいだった。


書き終わった紙はモニターで全生徒に公開されて、全生徒に投票してもらうらしい。
モニターを見た俺の感想はヤナギダ君に向けてだ。

キミ、また変色したうさぎを描いたんだね。


第二回戦
現書記vs書記立候補者

立候補者、栗原 彩芽と大野木 哲の勝ち