キーンコーンカーンコーン
お昼休み、噂のおかげで篠宮 莉央に告白してくる女子が減り、あたしたちは久しぶりに4人揃ってお昼を食べることになった。
「私今日購買なんだった!ちょっと行ってくる〜」
「あたしも着いて行くわ」
「ほんと!?ありがと凛李愛!」
「凛李愛」
琉生と一緒に購買に向かおうとすると篠宮 莉央に呼び止められる。
「何?」
「チョコクロワッサンとメロンパン」
「…はい?」
「あといちごデニッシュ」
「うわー全部甘いじゃん」
「それが何?」
「買ってこい」
「はぁ!?なんであたしがあんたのために行かなきゃいけないのよ」
「どうせ行くんだろ?」
「行くけど!あたしパン3つも持てないもの」
「はぁ?最愛の彼氏の頼みだろ?」
「可愛い彼女をパシらせる気?」
あたしたちの間にバチバチと見えない火花が散る。
「あーもうめんどくさいんだからー!もうみんなで行こ!それが1番いい!」
痺れを切らした奏汰が言う。
「めんどくさ…」
「いいからいいから!ほら行くよ!」
こうしてあたしたちは4人で購買に向かうことになった。
「…役立たず」
「ふんっ、役立たずで悪かったわね!」
「可愛くねぇぞ」
「むっ!役立たずの可愛くないあたしに告ってきたのはどこの誰だったかしらね〜」
「告ったの俺からじゃねぇし…」
篠宮 莉央が何かボソッと呟いた気がするけど聞こえなかったからスルーした。
「チョコクロワッサンとメロンパンといちごデニッシュください」
「ほんとにそんな甘いものばっかり買うの!?てかあんた甘党だったの?」
「悪いかよ」
「糖尿病になるわよ」
「余計なお世話」
はぁ!?
せっかく恋人同士になれたのに糖尿病で早死にしたらどうするのよ!?
別に心配してる訳じゃないけどね!!

