まだ帰りたくない。

まだ離れたくない。

もっと一緒にいたい。


そう思っていてもとうとう着いてしまったあたしの家。


「……」

「………」


どうしよう…

何か言わなきゃ…


「あの、今日はありがと…すっごく楽しかったわ」

「あぁ、俺も」

「また、遊んでくれる…?」

「当たり前だろ。じゃあまたな」

「うん…」

「おやすみ」


そう言ってチュッとあたしのおでこにキスをした篠宮 莉央。


「〜////」


たったそれだけで真っ赤になったあたしを見て笑った篠宮 莉央はあたしの頭をポンポンと撫でてから帰って行った。


その日の夜、あたしはなかなか寝付けなかった。