[凛李愛side]

篠宮 莉央に手を引かれ教室を飛び出しちゃったけど…

いいのかしら?


「ね、ねぇ、あたしたち2人一気に抜けて大丈夫かしら…」

「知らねぇ」


知らねぇって…

無責任ね…!


「でも休憩なしはキツいだろ」


た、確かにちょっと疲れて休みたかったところだけど…


学園の中は他校の生徒や一般の人たちで溢れていた。


「メイドさんだ…」

「すごい可愛い…!」


あ…

そのまま抜けてきちゃったからメイド服のままじゃない!


「なんでメイド服…?」

「あの子すっごい可愛いよ」

「隣の人もかっこいい!」

「めっちゃイケメン!」

「美男美女だね」


いつも以上に目立つあたしたち。


「うわ、メイドさんだ!しかもめっちゃ可愛い!ねぇねぇちょっとご主人様って言ってみて」

「え…」


突然知らない男の人に話しかけられた。

今休憩中なんだけど…


「悪いけど、こいつ俺の専属メイドだから」

「なッ///」

「え、専属?」


なんてこと言うのよこいつは…////

男の人もきょとんとしてるじゃない!


「ちょっと!」

「今だけ。だから他の奴に媚びんな」


こ、媚びないわよ!!!


「ほら行くぞ」


そう言って歩き出した篠宮 莉央。

あたしは声をかけてきた男の人に軽く頭を下げて後を追った。