彼女は困った顔をする。 「……嘘つき」 「嘘じゃないよ」 「嘘だよ。あなたが笑ってるときは、いつだって嘘」 彼女に手を振りほどかれる。 「嘘は嫌いかい?」 「嫌いよ。あなたのことなんて大嫌い」 彼女はいつだって正直だ。 僕と違って。