はぁー。とため息をつく2人。
何?夜神奏斗って芸能人?
もー知らないことが
恥ずかしくなってきたよ。
べつに何も
悪いことしてないのに。
「夜神奏斗はね、まず!恐ろしいほどイケメンで!!そしてそして…クールで冷たいけど笑ったときの笑顔は…」
「この世のものとは思えないくらいやばいの!!」
2人ともほんと興奮しすぎだし。
「あたし興味ないや。夜神奏斗がどんなにイケメンでもあたしには関係ないし。」
ほんとにそうおもった。
どんなやつであっても
私に関係なんかない。
「今だけよ!!そんなこといってられるのは!!」
「菜麻なんてちらってみただけで鼻血でそうだったんだよ!!」
「あれは…ほんとあこがれよねー。」
あこがれ…。
瑠璃に
そこまでいわすほどの男か。
まあ どうでもいいんだけど。
「先、中入ろーよ!!」
菜麻がカラオケに入っていく。
―――――「実都ーー!!」―――
あいつの声がかすかに
聞こえたような気がした。
