君に出会った意味


そして今日。

部活が終わり、2人きりになる私たち。

「実都、最近おかしくないか?どうしたんだよ?」

確かに私はトモを避けてたかも。少し。

「あのね…デートのとき絶対寝坊するぢゃん。なんで?」

少し戸惑ってから答えるトモ。

「…部活で疲れてて。いつもちゃんと起きようとするんだけど」

優のいうとおりだった。

「あたしのことなんてどうでもいいんだ…。」

私のなかでなにかがきれた。

「実都、なにいって。」

「いつもそう。あたしなんかどうだっていいんでしょ?あたしだって疲れるよ?でもトモとの時間大切にしたいの。でもそう思ってるのはあたしだけなんだね。知ってるよ。トモと同じクラスの上條 梨華(カミジョウ リカ)ちゃん。コクられたんでしょ?他の子とは違う返事したんだって?それに…」

「実都!!!!いい加減にしろよ!」

トモがキレてきた。

びくっ。怖い…。

「あ…大声だしてごめん。でも…俺だって実都との時間大切にしたい。実都だけなんてありえない。それにいまは梨華関係ないだろ?」

「…口ばっかりぢゃん!あたしはトモと一緒にいたいから…眠くてもはやく起きてお弁当作ってる。あたしはあたしなりに頑張ってる。…梨華ちゃんのことかばうんだ。そうだよね。梨華ちゃんのほうが可愛いもんね。」

もうやだ。私なにいってるの?

「実都…なんでそうなるんだよ。俺は…」

「もういいよ。言い訳なんか聞きたくない。」

私は荷物を持ち上げる。

「実都!!!!」