「実都…うぅっ…。」
「え!百合子さんなんで泣いてるの!」
「私、なにもできなかった…。実都は勘違いしてる。」
えっ、っていって驚く実都。
「私は、あえて聞かなかったんぢゃ、ないの。…聞けなかったの。怖くて。聞いてもなにもしてあげられないから。私、…実都の母親代わり何て言ってるけどなんにも力になれなかった…。実都、ごめんね。」
「百合子さん、それは違うよ!!」
実都が立って、必死にいう。
「百合子さんにはたくさんしてもらったよ?あたしは、百合子さんがいたから頑張れた。百合子さんがいなかったら、あたし…。どうなってたかわかんないよ!百合子さんっていう存在があたしがあたしでいられる場所だったの。」
「だから、そんなこといわないで。百合子さん。百合子さんはあたしの自慢のお母さんだから。」
涙が止まらない。
実都、今まででごめんね。
こんな私をお母さんってよんでくれる
あなたはとっても大切な
たった1人の
家族だよ。
