「ねぇっ、柊くん」
「……なに?」
「学校はいいの?まだお昼だよ?それにバイトもあるんでしょ?」
今さっき保健室で時計を見たら、12時を少し過ぎている頃だった。
まだ4時間目をやってる最中のはず。
それに、木曜日はバイトだって言ってた。
「別にいい。授業とかバイトよりお前の方が大切だから」
しっかり前を見据えてそう言う柊くんに、不覚にもドキドキしてしまう……
柊くんが言う一つ一つの言葉に、
身体が反応したり、胸がドキドキしたり……。
郁也と話す時にはそんなことないのに……
恋愛初心者の私には、これが“恋”だなんて
この時はまだ気付かなかった……