「あっ!!郁也っ…」


保健室を出る前に、郁也に“ありがとう”って言おうとしたけど、


郁也の悔しそうな顔を見て思わず口を閉じた。



その顔が、保健室を出て靴箱に向かっている今でも忘れられなくて、



なぜか胸がズキンッと痛くなった……。