次は私、って……
どういうこと…?
「……あぁ、そうだよ。だからってお前には関係ねーだろ」
訳のわからないまま会話は進んでいく。
「…綾のときみたいになんねーといいな?」
フッと口角を上げて笑う柊くんは郁也の顔を見下ろす。
その瞬間、私の心臓はドクッと跳ねた。
……綾?
私の中で気になっていた存在。
綾って、あの綾だよね…
綾っていう人はこのふたりに関係しているの……?
“綾”という名前を聞いた郁也は一瞬身体をピクッとさせ、悔しそうに口を結び、
「うるせー…あの時とは違うんだよ」
喉の奥から絞り出したような低い声を出す。
あの時……は、多分“綾”さんがいたとき…?
私は頭の中でぐるぐると考えを巡らせる。
「ふーん…まぁ、どーでもいいけど」
柊くんは不敵な笑みを浮かべると、ベットの隅に置いてあった私の鞄を掴むと
「俺も、こいつだけは渡せねぇな」
そう言って私の身体を起こして軽々と持ち上げた。

