『先生、どうしたの?』
そう言おうとしたけど、私は咄嗟に口を継ぐんだ。
そこにいたのは先生じゃなく、
「――栞、大丈夫か?」
心配そうな顔をする郁也くんだったから。
「なんで、郁也くんが…」
びっくりして身体を起こそうとすると、鋭い痛みが頭に走る。
「――!?いったぁ…」
「ほら、まだ寝てろよ」
郁也くんはゆっくりと私の身体を倒したあと、側にあった椅子に座った。
「い、郁也くん……なんでいるの…?」
「なんでって…覚えてねーの?」
郁也くんは呆れたような声で言いながら頭をポリポリと掻く。
「授業中に倒れた栞を運んだのは俺だけど?」
えっ!?
そうなの!?
全然知らなかった……
「ほ、ほんとに?」

