「おい、挨拶しろよ」



「……うるせー。俺は来たくてここに来たわけじゃねぇ」



「そう言うなよ~…」



すると二人はこそこそと話し始めた。



私たちに聞こえないと思ってるようだけど、実際丸聞こえですよ……?



「あ、そうそう。斗真も俺らと同い年で、栞ちゃんと同じ学校」



「そうなんですか」


知らなかった…。



「まぁ俺らも高校入学したばっかだし。クラスも違うからわかんねーよな」



「うん。私も知らなかった」



横からマリナがオレンジジュースを飲みながら言ってくる。



「ってことで。これからよろしくね?」



雅也くんはそう言いながら柊くんの頭をガシッと掴むと無理矢理下げた。