「もぉ、郁也っ!!斗真のことあんなやつとか言わないでよぉ」
橘さんがプンプン怒る。
よしっ!!ナイス橘!!!
私の気持ちを代弁してくれた橘さんを尊敬の眼差しで見つめる。
「ごめんごめん。でもあいつ、女に無愛想じゃね?なんで栞に勉強教えてんだ?」
顎に手をあててぽつりと呟く郁也くんの隣で
「私も勉強教えてもらいたいのにぃーっ」
唇を尖らせて「ぷぅ~」と怒る橘さん。
その姿を見て、クラスの男子の目がハートになる。
ていうか、勝手に話を進めないで下さい……
クラスの女子の大半は柊くんのファンらしくて。
私だけ勉強教えてもらってることがバレたらファンの方々に何をされるか目に見えてる。
きっと、上靴を隠されたり教科書に「ブス」とか「死ね」とか落書きされたり、そんなベタなことされるに違いない。
内心ヒヤヒヤしている私を救ってくれた、
キンコーン
キンコーン
お昼を告げるチャイム。
「栞ーっ!!ご飯だよっ!」
そしてマリナが私に声をかけてくれた。

