「――で、どーゆーことんなったの?」


テストが終わってほっとした束の間。


授業終了のチャイムが鳴ったと同時につかつかと私の席にやってくるマリナは、さっきしていた私と橘さんの会話を聞いていたのか。


「――なにが?」


「とぼけても無駄よ。橘愛花と何があったの?」


すんごい険しい顔してますけど。


私はさっきあったことを一から全部マリナに話した。


「まぁ確かに橘愛花は学年でもモテるらしいわよ。で、柊くんはファングラブがあるらしいし」



……ファングラブ!?


マリナといい、柊くんといい、橘さんといい…


なぜ私のところにはモテモテの人が近寄ってくるのだろう……


私にもっと可愛くなれってことなのか。


それともただの嫌味なのだろうか。



「でも、柊くん…けっこう女遊び激しいらしいわよ」



…はい?


女遊び激しいというのは……