「あ、チャイム鳴ったよ!!」


よしっ!


ナイスチャイム!!


私は心の中でガッツポーズしながら、橘さんに前を向くよう促す。


クラスのみんなも私たちから視線を外し、テストの準備をする。



「あっ、栞ちゃん!斗真に言ってみてよ!!私も一緒に勉強したいって♪」



「えっ…!?」


「ね、お願いっ♪頼んだからね。よろしくっ」


橘さんはそう言い残すとにこっと笑って、長いカールした髪をなびかせて
前を向いた。



うわぁ~~~……



なんか、ややこしいことになってきた……