マリナの指差す方向を見ると、



そこには女の子の人だかりができていた。




「「「きゃああああああ!!!!」」」



女の子たちは悲鳴をあげていて。



何かを見て興奮しているようだった。




……なに、あれ…?



よーく目を凝らしてみると、人だかりの中には女の子よりも頭ふたつ分背が高い柊くんがいた。



「――柊くん…?」



柊くんと女の子達はそのまま校舎の中に入っていく。



「雅也から聞いたけどさ。柊くんあの顔だからすごいモテるらしいよ?女子の間では“王子”って呼ばれてるみたいで」



――お、…



「王子ッ!?!?」