そのあと勉強終了の時間になったので、私たちは片付けて帰ることにした。
「危ないから家まで送ってく」って言って聞かない柊くんに甘えて、二人で家路についた。
帰るときも柊くんは私の腕をぎゅっと掴んで。
まだちょっとだけ残る寒さの中、腕からほんのりと熱が発していた。
勉強してるときはあんなに一杯喋ってたのに、帰り道ではお互い一言も喋らなかった。
しかし、あと少しで家に着く、っていうところで。
「宇津木ってさ、なんで俺に敬語なわけ?」
柊くんが口を開いた。
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