多分、声も震えてたと思う。
「宇津木、俺に勉強教わるの嫌だと思ってた…。半ば無理矢理だったし。…でも宇津木がそう言ってくれたから、安心した」
柊くん……
そんなこと思ってたの?
「そんな…嫌だなんて全然思ってません。むしろ、ありがたいくらいです」
私は柊くんの胸に顔を寄せたままそう言った。
柊くんの思ってる事がわかってよかった…
「柊くんが私のこと考えてくれてて、嬉しいです」
恥ずかしくて語尾が小さくなったけど……
柊くんの耳にはしっかり届いてたみたい。
その証拠に、下から見た柊くんの顔は真っ赤になっていた。
「――柊くん、顔真っ赤ですよ……?」
「………うるせー」
この時、柊くんの意外な一面を見れて
なんだか嬉しかった。

