振り返らなくてもわかる、毎日聞いているうざってー声。 聞き飽きてもう聞きたくねーし。 振り返りたくもない。 だから俺はその声を無視して、何もなかったかのようにブラブラと歩き出す。 ……けど。 「おい斗真!!振り返ってくんねーと泣くぞ!!」 案の定もう一度呼び止められて。 「…チッ…ンだよ雅也」 仕方なく、気だるそうに俺は振り返った。 「わかってんならさっさと振り返れや」 そこには予想した通り、怒り気味の雅也と、 「………」 訝しげに俺を見つめている女。