「斗真…好きって、言って…ッ?」 ひとつになる瞬間。 冬なのに汗をかいている俺は、 背中に回ってくる那美の腕を払う。 「……言わねーよ…っ」 言うわけねーじゃん。 好きでもねぇ奴に、好きなんて言葉言いたくもない。 好きな奴しか、抱きしめねーし。 「…那美は、ただ俺とヤってればいいんだよ……ッ!」 自分でも、最低だってわかってる。 だけど俺は、特定の女なんて作んねぇ。 つくっても、嫌な思いをするだけで。 こういう関係が一番いい。 そう思ってた。 ―――あいつを、見るまでは。