【side 斗真】



「…マジ意味わかんねー……」



放課後。



いつもの図書室で栞を待っていた俺。



「ゴメンッ!ホームルームが長引いた!!」



そう言っていつもの笑顔で来ると思ったのに。



いつまでたっても栞は来ない。



いつもの時間より30分以上遅れても、栞が来る気配はなかった。




「……何してんだよアイツ」



痺れを切らした俺は、栞が来たら困るからと鞄だけ置いて栞の教室に行った。



「――マジ何してんだよ……てめぇら」



栞の教室には、肝心の栞がいなくて。



いるのはイチャイチャしている雅也と藤岡だった。