5分程歩いて、数学準備室についた。 それは、本館の4階の一番隅にあり、あまり人目につかないところだった。 「着いた!!ここよっ」 到着したと同時に掴んでいた手を話す佐倉先輩。 「ありがとうございました」 「いいのよ。早く中に入った方がいいんじゃないかしら」 佐倉先輩に促されて、数学準備室のドアを開けた。 「……せんせ?」 人がいる気配が全くなく、先生を呼んでも返事がない。 ……おかしい。 そう思ったとき。 ―――ドンッ!!