案の定、教室のドアの外には人が立っていた。
長身で可愛いカンジの女の人が。
「…あの、佐倉先輩ですか…?」
恐る恐る声をかけてみたら、その人はこちらを振り返り
「…あなたが宇津木栞ちゃん?」
ニコッと笑顔で聞いてきた。
長いまつ毛が印象的なパッチリした目。
頬は淡いピンク色で包まれているし、唇も艶々。
髪はハチミツ色で緩く巻いてあり、細くて白くて綺麗な足。
モテる要素が兼ね揃えてある、まさに完璧な容姿の先輩だった。
「はい。そうですけど…」
少し見上げる程の佐倉先輩の顔は、私のつま先から頭までを何回も往復し、「ふ~ん…」と意味深に呟いた。

