「…どーする?家庭教師みたいに金とか必要ねーし。お前のやりたい時に教えてやるけど?」
柊くんはそう言いながら紙を見つめる。
……せっかく柊くんが言ってくれるんだ。
ここで断ったら柊くんに失礼だし…。
学年でイチバン頭がいい人に『教えてあげる』って言われることなんて滅多にない。
柊くんのキャラが少し変わってる気がするけど、そんなのいいよね。
「……じゃぁ、お願いしてもいいですか…?」
しばらくの沈黙のあと、私は少し背が高い柊くんを見上げながら言った。
柊くんは一瞬だけ真顔になるとすぐにさっきのクールな表情に戻って、
「…今から図書館で勉強するか」と目を細めて笑った。

