もうホント、びっくりだからね。
ていうか、普通は簡単に部屋に入れないでしょうが。
高校生の男女が部屋にふたりきり。何するかわからないからね。
「栞。あの子だったら大丈夫よ。ガンガン攻めなさい!!」
お弁当を受け取った私はお母さんのその言葉に苦笑いするしかなかった。
……ホントに、こんな母親いる…?
まあ、グチグチ言う人よりはいいけど。
玄関に向かうと、靴を履いた斗真が既に待っていた。
「突然来てしまってすみません、お母様」
ペコリと頭を軽く下げる斗真には、いつもの意地悪さを感じない。
こういうときはしっかりするんだね。
ちゃっかり“お母様”とか言ってるけど……。

