「――へ?」


なんで?


なんで郁也と橘さんが??



『郁也くんは、あんたのこと好きだよ。今日だってあんたのアドレス聞いてきたし』



郁也が?


そんなことないよ。



だって、知り合って全然日にちが経ってないもん。



『相談されたのよ、郁也くんに。“栞が好きだけど、あいつは絶対斗真が好きだ”ってね』



「……嘘」



郁也が?



私を好き??



『入学式の時に一目惚れだってさ。んで、同じクラスでしかも隣の席だから、思いきって声をかけたそうよ』