結局、私の家の近くまで終始無言だった。
一回だけ、話しかけようとしたけど……。
無愛想だから無視されると思い、喋りかけることも、ていうか
目を合わせることすらもできなかった……
なんか、睨まれそうだし……。
そんな感じで家の近くに来たとき。
私はピタッと足を止めた。
それに気付いた柊くんも足を止めて、「何?」と、これまた少し冷たい声で言ってきた。
「あの……。私、明日のテストの勉強したいんで…。図書館行きたいなぁって思ってて」
柊くんの冷たい声に少しだけ気が引いてしまい、私の声はだんだん小さくなる。
でも、どっちみち今日図書館行くつもりだったし。
家だったらやる気がなくなっちゃうんだよね…
「…あっそ。じゃあそこまで送る」
柊くんはそんな事を言うと、“こっち”という風に腕を引っ張る。
「え!そんな、いいですよ?すぐ近くだし……」
「いや、俺も図書館で勉強すっから」

