あ、そうだ雷っ!
いつの間にか聞こえなくなった雷にホッとして顔を上げたとき。
――ピカッ!!
「きゃっ!?」
凄い明るさの稲妻が走って、辺りは真っ暗になってしまった。
て、停電……!?
暗くてなにも見えなくなった私は、その場にうずくまる。
「柊くん…どこ?」
柊くんの名前を呼んでいた。
すると暗闇の中から
「栞、おいで」
柊くんの優しい声が聞こえた。
私は手探りで声が聞こえる方向へ歩き出す。
「柊くん…恐い…っ」
震える声で言うと、フワッと甘い香りが鼻を掠める。
柊くんの匂い……
「栞、大丈夫だから。…こっち」
手をグイッと引っ張られて、柊くんは私を何かに座らした。

