「廉!しっかり!!」 廉の頬を蹴る。 いつもの廉なら、過剰に反応して睨んでくるはずだ。 しかし今日はゆっくりと顔を上げ、虚ろな目でリュカを見てきた。 「え……」 その場から飛び退く。 廉は鎌を杖代わりに、ゆっくりと立ち上がった。 そして、いつものように鎌を構える。 「ちょっと?どうしたって言うの?」 「いや、別に」 そうは言ってるものの、明らかにいつもと雰囲気が違う。 廉はニヤリと笑い、薄い唇を舐めた。 そして、敵に向かって駆け出した。