彼女が入ったのは、高架下の小さな公園だった。 幽霊が出るとかの噂で、人が寄り付かなくなっていた場所だ。 廉の足取りも自然と重くなる。 やはり、怖いという気持ちに勝つことはできない。 「……」 心なしか、リュカの目もつり上がっているように見える。 ブランコの近くで彼女が止まる。 廉も足を止める。 その刹那。 「後ろ!来てるわ!」 リュカの悲痛な叫び声が上がった。