「清水くん、良かったら貼り直してあげるよ」 恐る恐る蘭が声を掛けてきた。 廉は驚いたように、彼女の方を向いた。 「え?でも悪いよ」 「気にしないで。私の家、医者だから。一応、そういうの持ち歩いてるんだ」 そう言って彼の腕を引っ張る蘭。 廉は戸惑いながら、彼女に付いていった。 近くから椅子を引き寄せ、蘭の向かい側に座る。 彼女は慣れた手付きでガーゼを剥がした。 頬の傷が露になる。 蘭は怪しそうに眉を寄せた。