「つまんねぇの」 「うるさいなー。オレだって色々あんだよ」 もちろん、正紀に言えるはずもないが。 廉はこの話を断ち切るかのように、鬱陶しそうに手を振った。 それを察したのか、正紀もその事に関して何も言わなくなった。 相変わらず賑やかな教室。 何もすることがなく、ボーッと教室の様子を見ている二人。 そんな正紀の肩を、楓が軽く叩いた。 「おはよう。何ボーッとしてるの?」