彼女の顔がひきつっている。 その表情から、どれだけ沢山の敵に囲まれているのか容易に想像できる。 もう、的確に相手の位置を割ることなんて不可能だ。 廉はリュカの指示に合わせ、感覚だけで鎌を振った。 左と言われれば、大きく左に。 後ろと言われれば、素早く振り返って鎌を上げる。 「左!左!右!そのまま一回転!」 「一回転!?」 「ごめん、ちょっと遊んだ」 「オイ!!」