リュカは廉の右肩辺りをを指差すが、何も見えない。 怪訝そうにリュカを見る廉。 すると、彼の右頬を何かが掠めた。 直後に来る、鋭い痛み。 恐る恐る右頬を触る。 そして手を離すと、赤い液体が右手の指にベットリくっついていた。 「な……なななな!」 「だから言ったでしょ」 「血が出てる!なんで!なんで!?」 「落ち着きなさいよ!」 リュカが怪我をしたところに蹴りを入れた。 廉は頬を押さえ、涙目で振り返りながら反論する。