「……」 「だからさ、早く行きましょう」 廉の腕を叩き、立ち上がるように促す。 彼は少し眉を寄せ、ようやく重い腰を上げた。 「……どこにいる?」 「そうね……ココよ」 「はぁ!?」 リュカがクククと笑う。 廉の口から間抜けな声が飛び出してきた。 「どうやら、話が終わるまでずーっと待っててくれたらしいわね」 「なんて律儀なんだ」