「!?」 廉の左目が陰る。 視界が全体的に赤黒く、所々で更に黒いものが蠢くのが見えた。 彼の表情を見たリュカは、もう一度廉の左目に右手をかざした。 視界が元に戻る。 彼は呆然とリュカを見た。 「今のは……?」 「私が見えてる世界。綺麗な街だと、アナタと同じ景色が見える。 でも悪魔がうようよしていると、こうやって赤黒く見えるのよ」 「なっ……」 「オマケに赤黒さが増してくほど、悪魔の魂に侵食されている証拠なの」