「じゃあ、席は榊の隣。一番後ろだ」 先生に呼ばれ、正紀が蘭に向かって手を振る。 蘭は申し訳なさそうに微笑むと、教室の後ろへと歩いていった。 「華だな」 「そうね」 ボソリと呟く廉とリュカ。 ホームルームが終わり、担任が教室を出ていく。 するとすぐに、彼女の周りに人垣ができた。 「オレだって話したい!」 「じゃあ、話し掛けてくればいいじゃんか」