「山吹蘭(やまぶき らん)です。よろしくお願いします」 蘭は静かに頭を下げた。 緊張しているのが分かる。 「かわいいな。当たりじゃん!」 「中の上くらいだろ」 「正紀……」 「これで見た目とのギャップが無ければ、100点満点だな」 「それは言えてる」 失礼極まりない廉と正紀。 そんな二人を気に留めることもなく、話はどんどん進んでいく。 やはり、教室はざわついていた。