「俺の隣。席が一つ増えてる」 「あー、そうだね」 大して興味を示さない廉。 正紀は鞄から筆箱を取り出した。 そこから更に消しゴムを探しだし、廉に向かって投げつける。 「あだっ!!」 消しゴムは廉のこめかみにヒットした。 彼は眉を寄せ、正紀を睨み付けた。 「何で消しゴム?意味分かんねーよ!」 「お前さ、考えたこと無いの?」 廉の文句を華麗に避け、声を潜める正紀。