「これは蒼の石板。以前、楓を倒したときに出てきたものよ。
この石板はさっきの物と違い、力を解放させるためにあるの」

「ほー……」

「オマケに一人で詠唱するより、大人数でやった方が効果は出る。だから手伝って」

「なるほど……」

彼女から石板を受け取り、文字を黙読する。
リュカの魔法のお陰で、読めない文字はない。

彼はそれを下に置き、首をかしげた。

「そう言えば、リュカってやたらとこう言うことに詳しいよな」

「まあね。これでも一応、考古学やってるから」

「ほー!」

感心したように声を上げる。
リュカは動かない廉を見て、小さく呟く。

「能力が拮抗している者同士だから、辛い戦いになりそうね……
正紀、いくわよ!」

「おう!」

リュカが石板に手をかざす。

「我等、ここに誓う――」

読んだ文字が、青々と光出した。