「廉!?」

リュカと正紀は、崩れ落ちた廉に駆け寄る。
前にもこのような事があったが、今回のは唐突すぎる。

正紀が彼の頬を叩くも、何の反応も示さない。

「レンに持っていかれたのね……」

「マジかよ!!」

リュカが困惑気味に呟く。
彼は廉をひっぱたき、名前を必死に呼ぶ。

彼の傍ら、リュカはもう一枚の石板を取り出した。
そして、真剣な顔で正紀を見つめる。

「正紀、手伝って欲しいことがあるわ」

「な、何?」

「これ、一緒に読んで」

「……は?」

正紀は石板を凝視した。
先程の物と、特に変わりはない。

不思議そうな顔をする正紀にリュカが説明をした。