「どこ?」 「向こう。商店街を抜けて左に曲がったところ」 「分かった」 サッと走っていく廉。 風に彼の黒いローブがなびく。 人目につかぬよう、ぶつからぬように街を駆け抜ける。 大鎌を携え、街を東奔西走する黒い人影。 その姿は"死神"と呼ぶのに値する。 「商店街抜けたけど……」 当たりをキョロキョロしてモノを探す。 「いた!あそこの公園に!」 リュカが公園を指差し叫ぶ。 彼はダッシュで公園の中に入っていった。