「……弱者の言う言葉ね」
カトレアは廉の方へ、一歩足を踏み出す。
彼女は冷たく言い放った。
「そうやって、弱い自分を肯定していく。アナタはただの情けない人ね」
「……」
「早くレンに変わっちゃいなさいよ。そうすれば、私好みになるのに」
「……」
廉は鎌を持ったまま、思い悩んでいる。
そんな彼に、カトレアはどんどん近付く。
「それとも、私が手を加えてレンにしちゃった方がいいのかな?」
カトレアが廉に手を伸ばしかけたその時。
「隙ありっ!!」
廉は彼女に向かって鎌を振った。
「しまっ……!」
この近距離だ。
避けることができない。
卑怯と思われるかもしれない。
無情にも、廉の振るった鎌は彼女の身体へと向かっていった。



