「なぁ、リュカ」 「何?」 彼女の背中に声を掛ける。 リュカは振り返らずに返事をした。 「死神にもテストがあるって本当なのか?」 「……どこからそんな話聞いたのよ?」 呆れたように振り返る彼女。 リュカのつり目から、詰問されている錯覚に陥る。 「いや……ちょっと……」 自然と廉の歯切れも悪くなる。 彼はリュカの顔を見ないように、フードを被り直した。