「意味分かんない……」

「うっさい。『廉』の癖に!!」

「やっぱり僻んでるじゃん!」

「僻んでない!」

不毛なやり取り。
相手が『レン(カタカナ)』であろうが、『廉(漢字)』であろうが関係無い。

「下らない……」

レンが呟く。
彼は正紀から距離を置いた。
そして、不敵に微笑む。

「怒ってもその程度かよ?情けない」

「ワザと殺さないだけだ」

「本気で掛かってくればいいのに」

「何だよ。お前、自殺願望でもあんのか?」

「そんなこと言うなんて、心外だな」

ワザと正紀を挑発するような事ばかり言ってくる。