もちろん、親には秘密。 先輩の所でバーテンのアルバイトをしていると言っている。 両親はそれを信じて疑わない。 学校の友達にも秘密にしてある。 別に言っても構わないが、バカにされる事が目に見えている。 だったら喋る必要など無いだろう。 そんなわけで今宵も彼は大鎌を持ち、人目につかぬよう街を徘徊している。 「なかなか出ないわねぇ……」 リュカがキョロキョロしながら廉の前を行く。 その目は真剣だ。