「どういう事ですか?」

「うーん……何かあの子、他の人間とは違う感じがするのよねぇ……」

「違う感じか……」

正紀がリュカの言葉を反芻する。
リュカは首を振った。

「オーラが違うと言うか、尋常じゃない"何か"を感じるわ。
……あの子、癒しの波動でも出てるのかしら」

「さすがにそれは無いと思いますよ」

苦笑いをし、リュカに手を差し出す。
リュカは正紀の手に乗り移った。
彼女は正紀と向き合う。

「山吹って、リュカさんの姿は見えるんですかね?波動が出てるって言うほどだから」

正紀の発言に対し、リュカは首を振った。