「お前、廉じゃないよな?」
正紀がホルスターから拳銃を引き抜き、レンに向ける。
正紀に睨まれても尚、彼が表情を崩すことはなかった。
「何言ってんの?オレはオレだよ」
「じゃあ、何で目が赤いんだよ!」
「……とうとう出てくるようになったんだ」
ふう、と息を吐き、遠くを見つめる。
正紀は顔をしかめ、拳銃のハンマーを下ろした。
「廉はどこだよ?と言うか、お前は誰だよ?」
「だから言ったじゃん。廉だって」
「ふざけるなよ!!」
「ふざけてないよ。と言うか、そんな物騒な物向けないでよね」
「……」
レンは少し困ったような顔をする。
しかし、この状況を楽しんでいるのか、目が細くなっていた。



